賃貸物件でもDIYができる？ディアウォールの使い方を解説

賃貸物件に住んでいると「収納が足りない」「壁に棚を付けたいけれど穴を開けられない」と悩むことがあるでしょう。
そのようなときに役立つDIYアイテムが「ディアウォール」ですが、どのように使うのか、何が作れるのかがよくわからない方もいるのではないでしょうか。
今回は、賃貸物件でもDIYが可能になるディアウォールの概要や使い方、作れる家具について解説します。

賃貸物件でDIYできるようになるディアウォール

ディアウォールという言葉に、あまり耳馴染みがない方も多いかもしれません。
まずは、ディアウォールとはどのようなDIYグッズなのかについて解説します。

ディアウォールとは？

ディアウォールとは、木材に装着して使用するDIYグッズです。
ディアウォールは、木材の上下に取り付けるパッドと呼ばれる部品で構成されています。
上部のパッドにはバネが内蔵されており、バネの力で木材を天井と床に固定する仕組みとなっています。
なお、ディアウォールはホームセンターやオンライン通販などで手軽に購入可能です。

ディアウォールが賃貸物件に最適な理由

賃貸物件を借りるとき、入居者は原状回復義務を負います。
原状回復義務とは、賃貸物件を借りたときの状態に戻す行為を指します。
そのため、賃貸物件の退去時には壁の穴や傷などが問題になることがあり、DIYを楽しみたいと思っても気軽にはできません。
しかし、ディアウォールがあれば釘やネジなどを使わなくても容易に柱を設置できるため、賃貸物件の壁に穴を開けなくても収納や間仕切りを作ることが可能です。
退去時に原状回復が求められる賃貸物件でも安心してDIYに着手できる点は、ディアウォールのメリットの1つです。
ただし、設置する天井や床の素材によっては跡や凹みが残る場合もあるため、設置面に保護シートを敷くなどの工夫をすると安心でしょう。

ディアウォールの魅力

賃貸物件では、収納スペースが不足しがちです。
押し入れやクローゼットが小さい部屋では、衣類や書籍、雑貨などがあふれてしまうこともあるかもしれません。
そのようなときに活躍するのがディアウォールです。
ディアウォールを使えば、賃貸物件のさまざまな場所に家具をDIYで作ることができます。
たとえば、リビングの一角に柱を立ててオープン棚を作ったり、玄関にシューズラックを設置したりといった具合です。
既製品ではサイズが合わないスペースにもぴったり収まる収納を作れるため、無駄な空間を有効活用できます。

ディアウォールの種類

木材に取り付けられるディアウォールの種類は多様です。
たとえば、色味だけでもホワイト・ライトブラウン・ダークブラウン・ブラックの4色があります。
自分がDIYで実現したい部屋の雰囲気に合わせて色味を選びましょう。
また、通常の2×4材よりも断面のサイズが約19㎜細い1×4ディアウォール、奥行が約50㎜広い2×6ディアウォールなども用意されています。
棚を設置したい場所や棚上に置きたいものなどに合わせて最適なものを選択することがポイントです。

▼この記事も読まれています
賃貸マンションの消防設備点検とは？不在の場合はどうなるの？

賃貸物件におけるディアウォールの使い方

ディアウォールを使ったDIYの基本はシンプルです。
必要な材料をそろえれば、初心者でも30分程度で柱を設置できます。
ここでは、ディアウォールの具体的な使い方を解説します。

使い方①必要な材料

ディアウォールでDIYをおこなうために必要な材料は、主に以下の3つです。

●ディアウォール本体
●2×4材
●ドライバー

2×4材は、ホームセンターで購入できます。
ホームセンターで2×4材を購入するときには事前に設置する場所の天井高を測っておき、そこから約45㎜短くカットしてもらいましょう。
また、作りたい棚の種類に合わせて棚板も用意します。

使い方②ディアウォールで柱を設置する

材料が用意できたら2×4材の上下にディアウォールを装着し、好みの場所に柱を設置します。
このとき、バネが内蔵されている上パッドを2×4材の天井側に取り付けるように注意しましょう。
まずは上パッド側を天井に押し付けた後に、床側を壁際に移動させていきます。
床に傷が付く可能性があるため、しっかりと上パッド側を天井に押し込むことをおすすめします。
また、柱がきちんと垂直になるように設置しましょう。
なお、柱を設置するだけなら工具は必要ありません。
収納棚を作りたいときには2×4材を2本用意し、棚板の長さに合わせて設置します。

使い方③棚受けを設置して棚板を載せる

柱を設置できたら、ドライバーを使って2本の柱に棚受けを取り付けます。
棚板がまっすぐになるよう、事前にメジャーを使って柱に棚受けを設置する目印を付けておくと安心です。
2本の柱に棚受けを取り付けたら棚板を乗せ、棚受けの下からネジで留め付けて完成です。

▼この記事も読まれています
実は大切！実家から賃貸住宅などに引っ越すときの『住民票の異動』

ディアウォールを使って本棚が作れる？

ディアウォールを使うと、原状回復が必要な賃貸物件でもさまざまな収納棚をDIYで作れます。
ここでは、ディアウォールを使ったDIYアイデアについて解説します。

本棚としての活用

ディアウォールを使えば、壁面を使って本棚を作ることが可能です。
たとえば、カウンターキッチン下部のスペースの高さに合わせてディアウォールを装着した柱を設置すれば、空きスペースがカウンターマガジンラックに早変わりします。
また、壁の幅に合わせて複数本の柱を設置すると、壁面全体を本棚にすることも可能です。
賃貸物件に大きな本棚を置くと圧迫感がありますが、ディアウォールを使って壁面に沿って作れば省スペースですっきりと収納できます。

飾り棚として活用

本だけでなく、お気に入りの雑貨や観葉植物などを飾るディスプレイ棚も実現できます。
既存の商品とは違って棚板の高さや段数を自由に調整できるため、自分のライフスタイルに合わせたレイアウトが可能です。
インテリアのアクセントにもなり、賃貸物件のシンプルな空間をおしゃれに演出できます。
照明を組み合わせれば、カフェ風の飾り棚に仕上げることも可能です。

デッドスペースの有効活用

賃貸物件の部屋のなかには、家具を置きにくいデッドスペースが存在します。
しかし、家具を置きにくい場所にも、ディアウォールを装着した柱を使って収納スペースを生み出すことが可能です。
デッドスペースに収納棚を作れば収納量が格段にアップし、部屋が物であふれる事態を防げます。

間仕切りとしての活用

ディアウォールを活用すれば、収納棚だけでなく部屋の間仕切りも作れます。
たとえば、部屋の一角をディアウォールを使った収納棚で仕切ると、作業部屋などの空間を現出できます。
たとえワンルームの賃貸物件であっても、ディアウォールを使えば部屋のレイアウトを簡単に変更可能です。

耐震性の高さも魅力

ディアウォールで作った収納棚は柱が天井と床で突っ張っているため、通常の置き型家具に比べると耐震性の高い構造となっています。
より耐震性を高めたいのなら「壁一面を収納棚にする」「アジャスターを取り付けて強度を増す」などの方法が有効です。
ただし、強い地震では必ずしも安全が保証されるわけではなく、収納棚に置いたものが散乱する可能性もあります。
割れ物や重い物は控えめにし、滑り止めマットを敷くなどの工夫をするとより安心です。

▼この記事も読まれています
賃貸借契約の保証人について！条件・代替方法・いない場合の対処法を解説

まとめ

ディアウォールは木材の上下に装着して使うDIYアイテムで、賃貸物件でも壁に穴を開けずに柱を設置できる点が魅力です。
ディアウォールの基本的な使い方は木材を必要な長さにカットし、上下のパーツを装着して天井と床に突っ張るだけなので、DIY初心者でも簡単に挑戦できます。
ディアウォールを使うと賃貸物件でも本棚や収納棚、飾り棚などをDIYで簡単に作れ、収納量が格段にアップします。