駅近の賃貸物件は駅から徒歩何分？駅近に住むメリット・デメリットも解説

お部屋探しに向けて不動産情報を確認していると「駅近物件」と記載されていることがあります。
そもそも駅から徒歩何分の距離を駅近と呼ぶのか、駅近物件に住むデメリットはあるのか、さまざまな点に疑問を感じる方もいるでしょう。
今回は駅近物件の定義をはじめ、駅近の賃貸物件に住むメリットおよびデメリットを解説します。

駅近の賃貸物件に住むための知識「駅近とは徒歩何分か」

「駅近」とは徒歩5分以内が目安ですが、広告の「徒歩何分」は80mを1分で計算しただけの時間なので、信号や坂道の時間は含まれていない点に注意が必要です。
広告の時間を鵜呑みにせず、実際に自分の足で歩いてみることが、後悔しない部屋選びのための最も確実な方法と言えるでしょう。

駅近の賃貸物件は徒歩5分圏内

『駅近＝徒歩5分以内』という明確な法律上の定義はありませんが、一般的には徒歩5分前後の物件を『駅近』と呼ぶことが多いです。
「駅から徒歩5分」という定義は「不動産の表示に関する公正競争規約」によるもので、駅から賃貸物件まで徒歩何分かかるか不動産広告に記載するときに適用されます。

駅から徒歩何分かかるか算出する方法

賃貸物件から駅まで徒歩何分かかるか決めるためには、不動産の表示に関する公正競争規約にて定められた以下のルールをもとに時間を算出する必要があります。

●徒歩1分＝80m
●1分未満の端数を切り上げ
●距離は歩行する道路の長さ
●基準はハイヒールを履いた女性の歩行速度

たとえば、計算の結果、駅から賃貸物件までの移動時間が1分1秒でも1分59秒だとしても、不動産広告にはどちらの物件も徒歩2分と記載されます。
不動産の表示に関する公正競争規約に基づく算出方法は全国の賃貸物件に適用され、地域の違いによる差は生じません。
しかし、現実的に考えれば、駅から賃貸物件までの移動時間は単純には決まらず、徒歩移動に何分かかるかは道路環境など複数の要因が関係して変わるものです。
駅から賃貸物件までの移動時間に影響をおよぼす要素とは、果たして何なのでしょうか。

移動時間に影響する要素

駅からの移動時間を左右する要素として把握したいのが信号です。
駅から徒歩何分かかるか計算するにあたり、信号の待ち時間は含まないため、移動経路上に大きな交差点などがあるケースでは2分～3分長くなる認識で良いでしょう。
坂道や踏切、歩道橋の有無も加味されないほか、道幅が狭くスムーズに歩けない道路の存在も考慮されません。
また、移動時間は、最寄り駅の出入口から賃貸物件のエントランスまでの距離を参考に算出するのが特徴で、ホームまでの距離は対象外です。
ターミナル駅など大型の駅が最寄りにある賃貸物件に住むと、自宅を出て駅のホームに到着するまでに想定以上の時間を要することもあるでしょう。
エントランスが複数あるケースでは駅に近いほうを起点として計算することもあります。

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駅近の賃貸物件に住むメリット

駅近の賃貸物件に住む主なメリットは、通勤・通学の「移動時間が短い」こと、買い物が便利な「商業施設が豊富」なこと、そして夜道も安心な「人通りの多さ」です。
ここでは、「移動時間」「商業施設」「人通り」という3つの観点からメリットを解説します。

メリット1．移動時間が短い

駅近の賃貸物件に住むと、自宅から駅までの移動にかかる時間を短縮できます。
とくに日常的に電車を利用するビジネスパーソンや学生さんにとっては、通勤・通学時間の短縮化につながり、自由に使える時間を増やしやすいです。
起床時間を遅らせて睡眠時間を確保したり早く帰宅して趣味に時間をかけたり、資格取得に向けて勉強したりと、プライベートの充実も期待できます。
時間を有効に活用したいと考える方にとって、駅近の賃貸物件を選んで住むことはメリットが大きいと言えるでしょう。

メリット2．商業施設が豊富

駅近の賃貸物件は、自宅周辺に商業施設が比較的そろいやすい傾向があります。
商店街やスーパーマーケット、コンビニエンスストアなど日常的に利用する施設は駅周辺に集まりやすく、立ち寄って買い物を済ませてから帰宅できます。
帰宅時間が遅くなっても無理なく足を運べるため、気軽に立ち寄れるでしょう。
また、雨の日や風が強い日など悪天候の日は買い物をおっくうに感じやすいですが、駅近の賃貸物件に住むと天候の悪さによるストレスも軽減できます。
重い荷物や大量に商品を購入したときも同様、腕や手・指への負担が軽くなり、買い物に対する苦労からも解放されるでしょう。

メリット3．人通りの多さ

駅近の賃貸物件は人通りが比較的多い点も特徴です。
駅から離れた立地など、人通りが少ないエリアに住むと夜間の外出時に恐怖を感じやすくなります。
一方で、終電が遅い路線や利用者数が多い駅であれば、夜遅い時間帯も人通りがある可能性が高く、仕事などで帰宅が遅くなっても安心です。
駅周辺は道路に街灯が整備されている、あるいは夜遅い時間帯まで営業している飲食店が立ち並ぶ地域もあり、自宅まで明るい道を歩いて帰宅できるでしょう。
安全性を重視するなら夜勤の方や残業で夜遅くに帰宅する方、これから一人暮らしを始める女性は駅近に住むことを視野に入れた賃貸物件探しをおすすめします。

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駅近の賃貸物件に住むデメリット

駅近の賃貸物件に住む主なデメリットは、電車や人通りによる「騒音」、室内を見られる「プライバシー」の問題、そして「家賃が高め」であることです。
ここでは、「騒音」「プライバシー」「家賃」という3つの観点からデメリットを解説します。

デメリット1．騒音が気になりやすい

駅近の賃貸物件は、駅周辺の騒音が室内に聞こえやすい点がデメリットです。
電車を利用する方や飲食店のお客さんなど、駅周辺の道路を歩く方々の話し声が耳障りになり、静かな環境で暮らしたい方にとってはストレスになるでしょう。
電車の走行音が聞こえる点も騒音問題としては気になるポイントで、終電が24時以降の路線が通る駅近くに住むと、電車の音で目が覚める可能性があります。
睡眠が妨げられると仕事や授業に集中できず、作業効率が低下する懸念も考えられるでしょう。
騒音問題に不安を感じる方は、防音設計の賃貸物件に住むことを前提に物件を探すのがおすすめです。

デメリット2．プライバシーを守りにくい

電車から自室が見えるおそれがある点も、駅近の賃貸物件に住む前に確認しておきたいデメリットです。
たとえば、自室の窓が駅に面していると、乗降中の電車内あるいはホームで電車を待つ乗客に室内を見られる可能性があります。
利用客数が多い駅は歩行する人数も多く、周辺道路を移動する方々の視線が気になるケースも考えられるでしょう。
プライバシーの観点で考えるなら、窓やベランダが駅の方角を向いていない賃貸物件を選ぶのが得策です。
集合住宅であれば低層階はなるべく避け、人の目が届きにくい上層階を選択すると良いでしょう。

デメリット3．家賃が高めに設定されやすい

駅近物件はほかの賃貸物件と比較すると、家賃が高く設定される傾向にあります。
賃貸物件は駅に近付くほど利便性が増し、居住希望者が増えやすいため、家賃が比較的高い物件が増えるのです。
不動産広告を確認すると、駅から徒歩6分の位置にある賃貸物件よりも徒歩5分ほどの物件のほうが約5,000円高いケースが見られることもあります。
利便性の高さを理由に支払い能力以上の家賃の賃貸物件を借りると月々の家賃負担が重くなり、生活費を圧迫して生活が立ち行かなくなることもあるでしょう。
収入と家賃のバランスを考慮し、無理なく支払えることを確認したうえで賃貸借契約を結ぶことが大切です。

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まとめ

駅から何分の賃貸物件が駅近物件なのかですが、一般的には5分と定義付けされています。
駅近に住むと通勤通学の移動時間を短縮できるほか、買い物の利便性アップや夜間の帰宅時における安全確保が期待できるでしょう。
一方で、騒音問題やプライバシー侵害などデメリットもあるため、物件は慎重に選びましょう。